「アナタ、そんなにボロボロとこぼさないでよ」 夫婦の食卓。 妻は夫に注意する。 「ごめん。無意識だった」 他愛もない会話をはじめる二人。 すると、「また、ボロボロとこぼす！」 妻の声が飛ぶ。 「男でしょ？　それぐらい飲み…Read More »

「お前の七変化には脱帽だよ」 ボスは俺を称賛する。 他人になりすますスパイ。 見た目から仕草から、誰にでもなりきれる。 「今日は20人に化けましたよ」 ボスから労われ、アジトをあとにする。 任務を終え、疲れた足取りで自宅…Read More »

夜になるといなくなる彼。 今夜、彼はスマホを置き忘れて行った。 こっそり盗み見る――そこには驚きの事実が。 彼は地球のヒーローだった。 多くの人が彼に助けを求めてる。 彼はみんなを救いに行ったんだ。 「寂しいな……助けて…Read More »

彼との関係に悩んでいるんです。 彼女は悩みを打ち明ける。 カウンセラーの私は、彼女にアドバイスを送る。 「でも――」 どうやら、複雑な事情が絡み合っているようだ。 彼とは運命で固く結ばれていると、彼女は言う。 しかし、今…Read More »

「雄大な山や美しい海があって、魅力的なところでしょう？」 観光案内の男が周囲を指さす。 「空気も食べ物もうまい。文句なしですよ！」 さらに男の表情は明るくなる。 それを聞いた男女は言う。 「あの人、なんて言ってるかわかっ…Read More »

「短所が悩みで……」 苦悩を訴える男。 「では、短所をなしくてあげましょう――そのかわり」 医師は凄む。 「長所もなくなり、平凡な人間になってしまいますが？」 男はそれを受け入れた。 手術は成功。 礼を言って男は病院を後…Read More »

「黒だったのに、今じゃ白かぁ」 マネージャーは手帳を見て嘆いた。 「どしたの？」 「ウチのタレントのスケジュールさ」 「ああ、炎上タレントね」 「仕事がビッシリで真っ黒だった手帳も、例のスキャンダルで炎上して真っ赤っか。…Read More »

「おひとり様でしょうか？」 「はい……まだ席はあいてますか？」 「お席はいくらでもご用意できますので」 男は胸を撫でおろす。 「帰りの便は――」 「お戻りになりたい時が帰りの便でございます」 解き放たれるように、男は飛行…Read More »

うつ伏せで眠る男。心地よさそうに寝息をたてている。 その横でスマートフォンをイジる女。 男は受付で１時間コースと告げていた。 開始して３分。すぐに寝入ってしまった。 眠りから覚めた男は満足して帰っていく。 女は名マッサー…Read More »

亡くなった主人が夢に出てきましてねぇ。 主人のことを深く愛していましたから── その手に引かれるまま、ついて行ったんですの。 まさか、行き着く先があの世だったなんて。 でも、後悔はありませんわ。 再び主人と一緒になれて。…Read More »