お星様とたからもの この短い瞬きの間に 僕は見つけたんだ たからものを キラキラキラ キラキラキラ 輝く お星様 ずっとそこで 輝いていてね 手の届かないところにあるけれど 雲に覆われて見えなくなったりもするけれど キラキラキラ キラキラキ…Read More » Posted on 2013年7月15日 by admin Categories: 陰鬱の夕べ
羽ばたく翼なくとも 開かれた窓から、自由に飛べない鳥 大人という名前の足かせ 開かれた窓から、町の灯りを数える鳥 翼をもがれたとしても、さぁ飛び立たん 今こそ、その足かせを砕いて、さあ 大人という名前の非力な力で その足かせを打ち砕いて、さ…Read More » Posted on 2013年7月13日 by admin Categories: 陰鬱の夕べ
現実と夢と現実と 男は飲み干したビールの缶を、くたびれた手つきで握りつぶした。 金のない生活、女のいない生活、そして、未来の保証のない仕事。残された命を、ただ音もなく、削ぎ落としていくだけの毎日。 おろし器で野菜をすりおろすような日々は、…Read More » Posted on 2013年7月13日 by admin Categories: 妄想するショートショート
愛の起源 少年は、学校の校庭の土の中に、タイムカプセルを埋めた。夜の校庭の土は、ひんやりと冷たく、掘る指の感覚を少し麻痺させた。それでも少年は、土の中にメッセージを詰めたカプセルを埋めたかった。届かぬ想いを託すように。 『僕はMの…Read More » Posted on 2013年7月7日 by admin Categories: 妄想するショートショート
現実と夢と現実と 男は飲み干したビールの缶を、くたびれた手つきで握りつぶした。 金のない生活、女のいない生活、そして、未来の保証のない仕事。残された命を、ただ音もなく、削ぎ落としていくだけの毎日。 おろし器で野菜をすりおろすような日々は、…Read More » Posted on 2013年6月16日 by admin Categories: 妄想するショートショート
魔法のガラス 寝ぼけ眼をこすりながら、気乗りのしない出勤途中の女性。そのビルの壁面のミラーガラスに映る自分を、通り過ぎながら眺め、ニッコリと微笑んだ。友だちができずに孤独な毎日を過ごす、登校中の男子学生。ガラスに映った自分の顔を眺め、…Read More » Posted on 2013年5月26日2013年6月2日 by admin Categories: 妄想するショートショート
親父からのメール 結局、ロクな会話もせずに、最後、親父は逝ってしまった。 俺が家を出て家族を持ってからというもの、めったに会うこともなく、会ってもまともに話もせず、なんだか居心地の悪い付き合いばかりしていた。そんな親父は、誰の愛情を受ける…Read More » Posted on 2013年5月19日2013年6月2日 by admin Categories: 妄想するショートショート
恋愛夢 タクミには愛している女性がいる。誰よりも何よりも彼女のことを愛している。愛おしくて仕方がない。一分一秒も彼女のそばから離れたくない。それほどに、彼女のことを愛している。 しかし愛する彼女は、タクミの夢の中にしか現れない。…Read More » Posted on 2013年5月11日2013年6月2日 by admin Categories: 妄想するショートショート
記憶の捏造 「人間の記憶って、とっても曖昧で、事実じゃないストーリーを作っていることも多いんだって」 「あちこちに散らばる記憶の断片を引っ付けてみたり、他人からの誘導で、本当は起こってもいないことを起こったことだと思い込んでみたり」…Read More » Posted on 2013年5月6日2013年6月2日 by admin Categories: 妄想するショートショート
下手クソな演説 N氏は演説が下手クソである。聴衆の心はおろか、話の要点も掴めない。それが政治家の資質として唯一の弱点であり欠点であることは、自他ともに認めている。演説さえ上手ければ、と。 町はずれの骨董品屋。N氏はうさん臭い雑誌の記事広…Read More » Posted on 2013年4月20日 by admin Categories: 妄想するショートショート