初夢はいい夢が見られるだろうか。 一富士二鷹三茄子。 縁起のいい夢がいいなぁ。 思いを馳せていると、玄関から騒がしい足音。 「先生！　原稿の締切が急遽、明日の朝になりました！」 担当の編集者だ。 「徹夜ってこと？」 「も…Read More »

無事に鬼を退治できましたとさ。 めでたしめでたし。 お、わ、り。 月明かりが差し込むベッド。 心地いい寝息のリズム。 疲れて寝ちゃったかな。 読み聞かせしてあげると、すぐに眠れるんだね。 毎日、読み聞かせしてあげる。 ひ…Read More »

弟子はとらない。 頑固一徹の職人。 そんな職人がついに、技術を継承する弟子を迎え入れたと話題になった。 「爺さん、いったいどんな弟子なんだい？」 「従順な奴だよ」 職人は笑った。 「まさか弟子をとるとはねぇ」 職人が呼ぶ…Read More »

「おお！」 男は思わず走るスピードを速めた。 ここはスポーツジム。 ランニングに従ってドローンが飛ぶ。 映し出される映像を楽しみながらトレーニングできる。 ルームランナーとドローンが連動した画期的なマシン。 「ん？」 モ…Read More »

不治の病に侵された男。 愛する恋人を想いながらこの世を去った。 が、奇跡が起こる。 輪廻転生。 彼女は妊娠し、その体から再びこの世に産み落とされることに。 男には前世の記憶が残っていた。 再び彼女を愛せる。 喜びも束の間…Read More »

この粉を使えば、笑いが止まらなくなるぜ。 黒服の大男は白い粉を手渡した。 粉をまじまじと眺める男。 よし。 男は粉を使うことにした。 煮える鍋に粉をまく。 伝説の調味料。 その後、男の店は大繁盛した。 長蛇の列に、伸びる…Read More »

気配を感じ、男は目を覚ました。 そこには見知らぬ男が立っていた。 泥棒!? 男は言った。 「俺には盗まれて困るものなんてない」 会社をリストラされ、嫁と子供にも逃げられた。 「泥棒さんよ、何でも盗って行くがいい」 「じゃ…Read More »

「近頃じゃ、サンタの仕事も気を使う」 サンタはボヤいた。 家に忍び込み、子供が眠る寝室へ。 枕元のスマホを手に取り、アプリの購入画面を起ち上げる。 「あっ！」 パスワードが分からない。 「ちょっと──」 母親を揺り起こし…Read More »

男はスリルを求め、閉館後のテーマパークに忍び込んだ。 だが、衝撃的な光景を目にする。 地面には無造作に放り投げられた無数の着ぐるみ。 それは精巧な人間の着ぐるみ。 パーク内を蠢く、見たこともない生物たち。 「ひっ！」 悲…Read More »

女性の幽霊の加工、できた？ あとちょっとです。 ねぇ、君はどうしてここに？ 交通事故で命を落としまして。 なるほど──まぁ、俺は自殺なんだけどね。 そうなんですね。 心霊写真捏造の仕事も飽きちゃったよ。 先輩は他にやって…Read More »