男は夜中の神社に忍び込んだ。 月明かりが男の背中を照らす。 賽銭箱に忍び寄ると、中の賽銭を盗んだ。 賽銭泥棒の常習犯。 男は生活苦からその道を選んだ。 ある日、男は歓喜した。 宝クジの一等賞に当選。 男の元には大金が舞い…Read More »

子供たちが豆を投げつけてきます。 適度に脅かしながら、適度に痛がり、逃げ出してください。 基本的な業務内容は、そんな感じです。 スタッフが淡々と説明する。 衣装はこちらで用意しますので。 あっ！ 何かを思い出した様子のス…Read More »

ビザ屋のデリバリーで働き始めた友人。 サプライズで彼の友達たちがピザを注文した。 ピザを届けにきた彼を脅かしてやろうと。 しかし、到着が遅すぎる。 嫌な予感。 街を走るサイレンの音。 事故を起こしたんじゃ!? 一堂は心配…Read More »

男は色のない壁を見つめた。 こうして俺は刑務所の中で死んでいくのか。 冤罪とは実に恐ろしいものだ。 社長殺しの罪。 真実は他でもない、この俺が知っている。 しかし、正義は捻じ曲げられた。 つまらない世の中だ。 男は静かに…Read More »

担当の編集者は感嘆した。 「先生、こんなにも緻密なトリック、よく思いつきますねぇ」 作家はニヤリとした。 「今回の事件も全く穴のない完全犯罪。お見事です！　で、次回作は？」 作家は呟いた。 「編集者殺しってのも悪くないな…Read More »

女は使っても減らない金を得た。 そして、食べても太らない身体と満腹にならない感覚を得た。 念願の夢だった大食い。 これで気にせず食べまくれる。 女は世界中のあらゆる食を堪能した。 そしてついに、その全てを食べ尽くした。 …Read More »

これは開かずの扉だ。 珍しく今日は仕事が早く終わった。 同僚を飲みに誘ったが断られた。 行きつけのバーも改装中。 たまには妻の相手でもしてやろう。 帰宅するも、妻の姿がない。 寝室で声がした。 妻の声と男の声。 ドアの向…Read More »

今宵も聞こえる、あの鳴き声。 「それにしてもよく吠えるもんだ」 男は小さく呟いた。 「この世は弱肉強食だからなぁ」 負けっぱなしじゃ終われないだろう。 男はソファから立ち上がり、出かける準備をした。 待ってろよ、極上のリ…Read More »

目が覚めたら、シロになっていた。 飼い主の美里は俺の頭を撫でながら、「じゃあ、行ってくるねッ！」と言い残し、マンションの部屋を後にした。って、何で俺がシロに!? なぜこうなってしまったのか。理由はわからないが、姿見に映っ…Read More »

出て行ってよ！ 女はヒステリックに叫んだ。 もう、ここには来ないで！ 二度と姿を現さないで！ 女は皿を放り投げ、壁に当たって砕け散る。 憑依されたように金切り声をあげる。 追い払い終えた女は、全ての体力を使い果たし、床に…Read More »