彼女はあらゆる人間を憎み、恨んでいた。 不幸になったのは奴らのせいだと。 彼女は森へ通い、木を見つけては藁人形を打ちつけた。 一本、二本と増えていき、やがてすべての木に打ちつけられた。 藁人形が打ちつけられていない、たった一本の木を除いて。 その木から伸びる太い枝には、一本のロープが――。 Posted on 2020年8月19日2020年8月19日 by admin Categories: ベリーベリーショートショート