少女は砂浜を歩きながら貝殻を拾った。 「耳に当ててごらん」母は言う。 少女は耳に当てると、不思議そうな顔をした。 「ママ! もしもーしって言ってるよ」 「冗談が好きな子ねぇ」 その頃、ある繁華街の公衆便所で男は用を足していた。 壁に落書きされた携帯番号に、興味本位で電話してみる。 「もしもーし」 Posted on 2020年4月26日2020年4月26日 by admin Categories: ベリーベリーショートショート