もう疲れた。終点で起こしてもらおう。 男は電車に乗り込み、座席に座るや否や居眠りをはじめた。 電車は走る。 ゴトンゴトン。 どこまでも走る。 ゴトンゴトン。 その線路の先には終点など存在しない。 どうやら確認しなかったようだ。 あの世行きの列車に乗ったことを。 男が目覚めることは、二度となかった。 Posted on 2020年11月18日2020年11月18日 by admin Categories: ベリーベリーショートショート