男たちは原牛を捕まえた。 どうにかして食ってやろう。 原牛を縄で縛り付け、皆で知恵を持ち寄る。 ひとりの男がヒノキの棒で摩擦を起こすと、火が起こった。 これで焼いて食える! 人類が火を手にした瞬間だった。 振り返ると原牛が姿を消していた。 それは、原牛が縄から逃れる術を手にした瞬間でもあった。 Posted on 2019年8月9日2019年8月9日 by admin Categories: ベリーベリーショートショート