男は山奥に佇む小屋の扉を開いた。 先客らしき老人は呟いた。 「待ってたよ」 この小屋を訪れた者は、次の誰かが来るまで出られないらしい。 「次に誰かが来るのは二百年後か三百年後か――」 「そんなバカな! その前に死んでしまう!」 「悲しいかな――誰かを待つ宿命に加え、不老不死が与えられるんだよ」 Posted on 2020年7月6日2020年7月6日 by admin Categories: ベリーベリーショートショート